ディズニープラス初の韓国オリジナル時代劇「濁流」は、SF9のロウン主演で2025年9月に配信され話題となりました。
濁流の舞台は朝鮮時代末期。
復讐に燃える男、正義を貫く官吏、商人を目指す女性という3人の若者の運命が激しく交錯する物語です。
本記事では、物語を彩る朝鮮王朝末期という時代背景の詳細から、アクションシーンなど見どころを解説します。
さらに実際に視聴した方々の率直な感想もまとめて紹介します。
全9話というコンパクトな構成ながら濃密な物語展開で、ロウンの熱演に魅了されます。
韓国ドラマ「濁流」の時代背景を徹底解説
「濁流」は朝鮮時代を舞台にした作品です。
具体的にどの時代なのか、当時の社会がどのような状況だったのかを把握することで、物語への理解や没入感がより深まります。
ここでは作品の舞台となる時代設定と、当時の社会情勢について解説します。
「濁流」の舞台となる時代設定
「濁流」の舞台は朝鮮時代後期、19世紀頃の朝鮮王朝末期と推測されます。
この時期は、朝鮮王朝が徐々に衰退し始め、中央政府の統治力が弱まっていた時代です。
特に地方や辺境地域では官僚の腐敗や不正が横行し、民衆の生活は困窮を極めていたようです。
物語の中心となるのは、京江の船着場・麻浦(マポ)。
漢江沿いに位置する重要な物流拠点でありながら、元締めや悪徳官僚の支配下で無法地帯と化していました。
この設定ですが、中央政府の権威が届かない、あるいは意図的に見過ごされている場所として物語は描かれます。
軍隊や行政機能が機能不全に陥り、ならず者たちが独自の秩序を作り上げるという混沌とした世界。
時代劇でありながら現代にも通じる、民衆の苦悩が描かれます。
国軍将校になる夢を持っていたシュルとチョンが、それぞれ異なる道を歩むことになった背景にも、当時の社会的混乱や不平等が影響します。
当時の社会情勢と経済状況
19世紀の朝鮮を調べてみると、深刻な社会問題を抱えていたことが分かります。
両班と呼ばれる支配階級による搾取や、官僚の腐敗と賄賂の横行、重税による民衆の困窮など、社会全体が疲弊していました。
商業においては、権力者への賄賂や不正な手段が幅を利かせる状況だったようです。
麻浦のような船着場は、物資の集散地として経済的に重要な場所。
元締めと呼ばれる仲介業者や悪徳官僚が利権を握り、一般の商人や労働者から不当に搾取する構造があったようです。
実際の歴史的出来事との関連性
「濁流」は完全なフィクションですが、朝鮮王朝末期の実際の歴史的状況を背景にストーリーが構成されています。
19世紀の朝鮮では、国王の外戚勢力による勢道政治が行われ、政治腐敗が頂点に達していました。
この時期には民衆の不満が高まり、各地で民乱が頻発しています。
1811年の洪景来の乱、1862年の壬戌民乱など、民衆蜂起が相次いだことは歴史的事実です。
麻浦が無法地帯化しているという設定は、中央政府の統治機能が麻痺し、地方では実質的に権力の空白状態が生まれていた当時の状況を反映しています。
また、漢江の船着場は実際に朝鮮時代の重要な商業拠点であり、様々な物資や人が行き交う場所でした。
濁流では歴史的な時代設定を土台としながら、3人の若者の成長と葛藤を描いています。
韓国ドラマ「濁流」の見どころ魅力は?
濁流は、全9話というコンパクトな構成ながら、目が離せない濃密な展開が続きます。
ここでは本作の主な見どころをまとめました。
見どころ1:ディズニー+初のオリジナル韓国時代劇
「濁流」はディズニープラスが初めて制作した韓国のオリジナル時代劇です。
これまで韓国ドラマといえば現代劇が中心でしたが、本作では朝鮮時代を舞台にした本格的な歴史ドラマに挑戦。
世界190カ国以上で同時配信され、日本語を含む多言語の字幕に対応しているため、世界中のファンが同じタイミングで楽しめるのが大きな魅力です。
配信前には釜山国際映画祭でプレミア上映されるなど、制作側の本気度もうかがえます。
映画的な美しい映像と、緊迫感のある物語で全9話完結。
コンパクトは構成なのも、忙しい現代人には嬉しいポイントです。
見どころ2:迫力満点のアクションシーン
「濁流」最大の見どころの一つが、息をのむような迫力のアクションシーンです。
主演のロウンは190cmの長身を活かし、ダイナミックな殺陣やアクションを披露しています。
ならず者として生きるシュルの戦闘シーンは、剣や拳を使い泥臭く荒々しい戦い方が特徴。
麻浦という無法地帯を舞台にした乱闘シーンでは、複数の敵と同時に戦うスピード感あふれる映像が展開されます。
ロウンは撮影前から長期間アクショントレーニングを積んだといい、その成果が画面に表れています。
アクション映画にも引けを取らない本格的な戦闘シーンが印象に残る作品です。
見どころ3:時代考証にこだわった衣装デザイン
「濁流」では時代考証にこだわった衣装デザインも大きな見どころでしょう。
朝鮮時代末期という設定に合わせ、身分や職業によって異なる衣装が作り込まれています。
ならず者として生きるシュルはぼろをまとい、無法地帯で生きる厳しさがビジュアルからも伝わってきます。
一方、官吏であるチョンの衣装は、清廉さを象徴する整った装い。
元締めや悪徳官僚たちにいたっては、民衆から搾取して得た富を表現しているかのようで、どの格差が衣装からも読み取れます。
韓国ドラマ「濁流」の名シーン
「濁流」には全9話の中で、視聴者の記憶に深く刻まれる名シーンが多く登場します。
アクションの迫力、人間ドラマの深さ、そして感動的な再会シーンなど。
ここでは特に印象的だったシーンをピックアップしました。
心に残る印象的なシーン
物語全体を通して最も印象的なのは、シュルが母親の最期について語るシーンです。
これまで復讐心だけで生きてきた彼が、初めて自分の弱さと孤独を吐露する場面は、刺さりました。
ロウンの繊細な演技により、強靭な外見の下に隠された深い悲しみが伝わりました。
また、チョンが腐敗した官僚組織の中で正義を貫こうとして挫折しかける場面も印象に残りました。
アクションの見せ場
アクションシーンの中で話題となったのが、麻浦の船着場で繰り広げられる大規模な乱闘シーンです。
シュル率いるならず者集団と、元締めの配下たちとの激しい戦いは、圧巻の迫力でした。
ロウンの長身を活かしたダイナミックなアクションは、映画のようなクオリティ。
また、シュルとチョンが初めて剣を交える場面も見逃せません。
かつての親友同士が敵として対峙するシーンは、緊張感がすごかった。
二人の剣戟には、言葉にできない複雑な思いが込められており、ただの戦闘シーンではない重みを感じました。
さらにクライマックスに向けての連続アクションシーン。
俳優たちの身体能力の高さに釘付けになりました。
涙の再会シーンと友情

Disney+
物語の中で感動的なのが、シュルとチョンの再会シーンです。
数年ぶりに麻浦で再会した二人は、かつての親友でありながら、今や立場が正反対。
シュルはならず者として、チョンは官吏として、お互いを認識した瞬間の表情の変化は、言葉以上に多くを語っていました。
喜びと戸惑い、懐かしさと警戒心が入り混じった複雑な感情が、彼らの演技を通じて繊細に表現されています。
二人が初めて言葉を交わす場面は泣けました(周囲の目にはハラハラしまさせられた…)。
また、物語の中盤で訪れる、二人が短い時間だけ昔のように語り合えるシーンも印象的でしたね。
韓国ドラマ「濁流」の感想まとめ
「濁流」は、SNSやレビューサイトでは多くの感想が寄せられています!
ディズニープラス初の韓国オリジナル時代劇という期待値の高さもあり、様々な角度から評価されているようです。
特にロウンの演技やアクションシーンの迫力、そして全9話というコンパクトな構成が話題に。
ここでは実際の視聴者の声を踏まえながら、感想をまとめていきます。
SNSでの反響と話題
「濁流」はXやInstagram、韓国のコミュニティサイトなどでも配信直後から大きな話題となりました。
#濁流
— 理性だよ。 (@rationalcell12) September 27, 2025
荒々しく、むさ苦しく
作家さんのインタビュー
「濁った水、濁った時代、清流を待つ心で」の一文から書き始めたそうで。
いいー!物語も演出も音楽も。。
無骨なロウン君、凛々しいイェウンちゃん。そしてあなたは誰ですかー!!
パクソハム君。乗馬のシーン、めちゃくちゃカッコ良かった😆 pic.twitter.com/Xg6zMwHCPd
濁流観終わってからもなんかずーんと胸に残っていて余韻がすごい。ロウンさんの演技も俳優の方々の演技も映像も。今までとはちょっと違う感じ。
— caramel____17 (@caramel_ss17) October 19, 2025
遂に!明日入隊!ロウンくん!
— 富松 恵美(アゴメタル・エミメタル・半熟女) (@tommyemi666) October 26, 2025
忙し過ぎてやっと濁流9話最終話完走!
これ、絶対シーズン2あるやろ!!
期待大!!!
面白かった!!
アイドルロウンは間違いなく俳優ロウンを確立しました!
とにかく、健康に気をつけて!
待ってます!!!#ロウン#濁流 pic.twitter.com/LPbI5rQgXs
多く見られた反応は、ロウンのアクションシーンへの驚きと称賛の声。
「アイドルとは思えない本格的なアクション」「190cmの長身を活かした殺陣が圧巻」といったコメントが相次ぎました。
また、シュルとチョンの関係性に注目する声も多く、「友情と立場の板挟みが切ない」「二人の再会シーンで涙が止まらなかった」という感想が寄せられています。
時代劇ファンからは「全9話とは思えない濃密さ」「時代考証がしっかりしていて没入感がある」という感想も。
一方で「もっと長く観たかった」「続編を期待したい」という声も多く、コンパクトな構成に対する惜しむ声も見られました。
海外ファンからも「ディズニープラスで韓国時代劇が観られて嬉しい」という反応も見られました。
ロウンの新境地への評価
主演のロウンに対する評価は特に高く、「俳優としての新たな境地を開いた」という声が多数寄せられています。
これまでアイドルとしてのビジュアルや爽やかな役柄が中心だったロウンが、本作では荒々しく力強いならず者を演じ、そのギャップに多くのファンが驚いたようです。
濁流ロウンのアクションシーンや殺陣がすごくて脳裏に焼きついており
— Karen (@karenchan0807) October 23, 2025
他のアクションドラマ見始めたけどすぐ見るのやめた😓
他のアクションドラマ見れなくなったよ🥹ロウンさん凄いよ!😭😭😭#ROWOON #ロウン #로운 pic.twitter.com/7ktjOoxxtb
로운시💛+10
— ♡ya_ko (@yako_rw_maman) October 19, 2025
ロウンさん渾身の激闘シーン
シユルの涙に心が痛くなる🥹
凄い迫力に息をのんで何度もリピート🔁
そして、裏側を観ると
そのシーンの深みが増します😌✨
Behindありがとう#ロウン #로운 #ROWOON #탁류 #濁流 #TheMurkyStream pic.twitter.com/DYD0swB6aY
「こんなに激しいアクションができるとは思わなかった」「表情の演技が格段に成長している」という評価が目立ちます。
時代劇初挑戦でありながら、違和感なく朝鮮時代の世界に溶け込んでいる点も称賛されました。
また、長期間のアクショントレーニングを経て撮影に臨んだということには、「プロ意識の高さが感じられる」という声も多く聞かれます。
「濁流」はロウンにとって俳優としてのターニングポイントとなる作品となりそうですね。
韓国ドラマ「濁流」をより楽しむために
「濁流」は重厚な時代劇でありながら、現代にも通じる普遍的なテーマを扱った作品です。
より深く作品を楽しむためには、事前に押さえておくべきポイントがいくつかあります。
ここでは視聴をより充実させるための情報をご紹介します。
視聴前に押さえておきたいポイント
「濁流」を視聴する前に押さえておきたいのは、まず朝鮮時代末期という時代背景です。
中央政府の統治力が弱まり、地方では無法地帯が生まれていた混沌とした時代であることを理解しておくと、麻浦という舞台設定がより深く理解できます。
次に、3人の主要人物それぞれの信念と目的を意識しながら観ることをおすすめします。
シュルの復讐心、チョンの正義感、ウンの野心という3つの異なる動機が物語の核となっています。
アクションシーンが多く盛り込まれているため、映像のクオリティを楽しめる環境での視聴がおすすめです。
時代劇初心者でも楽しめる作品ですが、韓国時代劇特有の身分制度や官僚組織についての基本的な知識があると、より理解が深まります。
関連作品のおすすめ
「濁流」を楽しんだ方には、監督と脚本家の過去作品もおすすめします。
チュ・チャンミン監督の映画「王になった男」は、時代劇における彼の演出力を確認できる名作で、緊迫感のある展開と人間ドラマの深さが「濁流」と共通しています。
チョン・ソンイル脚本家の「今、私たちの学校は…」は現代劇ですが、限られた空間での人間模様と緊張感ある展開が濁流に共通する魅力があります。
主演のロウンが出演した「香港行き急行列車」では、彼の演技の幅を確認することができます。
シン・イェウンの代表作「ザ・グローリー」は、復讐という共通テーマで、彼女の演技力を堪能できる作品です。
パク・ソハムの「セマンティックエラー」は時代劇とは正反対のキャンパスロマンスですが、彼の魅力を知るには最適。
気になる方はこちらも視聴してみてくださいね。
韓ドラ「濁流」の時代背景と見どころ・名シーン・感想のまとめ
物語の舞台は朝鮮時代末期、中央政府の統治力が弱まり腐敗が横行していた混沌とした時代。
復讐、正義、野心という3つの異なる信念がぶつかり合う人間ドラマが、全9話というコンパクトな構成で濃密に描かれています。
本作最大の見どころは、迫力満点のアクションシーンです。
長身を活かしたダイナミックな殺陣に魅了されます。
また、時代考証にこだわった衣装デザインはかなり印象的でした。

